1月14日から17日までの予定で「ぼうさいカフェ」が開催されました。
早いもので5回目です。今では座間市の冬の風物詩になりました。
この企画は、1995年1月17日に発災した「阪神淡路大震災」を祈念して設けられました「防災とボランティア週間」に合わせて国が制定した週間活動です。
私たちは、座間市と市民が、「災害」を自分のこととして気軽に話し合える場所を作ろうと考えて、座間市へ企画を提出しました。辛抱強く市とも調整を重ねようやく実施できるようになり5年目を迎えることが出来ました。
淹れたてのコーヒー(お茶)を飲みながら「災害」について様々なことを話し合う、災害への備えについての疑問点にこたえる、ミニ講座を行うなどという展開で進めてきました。
今年度は、災害時に一番困ることを3つに絞って提示しようということでテーマを「食う」「出す」「飲む」という展示や実演を行うことにしました。
災害があった場合何よりも大事なことは、「生き残らなければ何も始まらない」ということです。生き残るための基本動作である「シェイクアウト」についてのPRと1月23日に迫ってきた「座間市いっせい防災行動訓練(シェイクアウト・プラス1)についての宣伝や参加申し込みの受付を行います。
生き残るために大切なことは、家の中の安全確保です。先ずは耐震診断とその結果への対策が肝心ですが、この領域には私たちが直接入ることはできにくいのでアドバイスにとどめています。
私たちが比較的簡単にできることは。①「家具の固定」と②「ガラス飛散防止」対策を取ることです。これについては実演と希望者に対しての実技体験が出来るようにしました。
メイン・テーマである「食う」・・すなわち「災害食」を提示しました。
皆さんは、非常食という言葉を使いますが、非常食というのは想定される行動の中で「非常」に備える食事を言います。たとえば登山を行う時に予備の日程のために備える食事を指します。
しかし、地震災害は非常という概念の外の出来事として考えなければならないこと・・つまり災害時の食事をどのように考えたらよいのかということです。
今回は、アルファー米などは使用することを想定しませんでした。なぜならば、市の備蓄している災害用備蓄食は8万5千食です。この数を見ると非常に多いように感じますが、災害時に座間市民13万人の半分の方が座間市にいたとしますと6万5千人です。この人たちがすべて備蓄食に頼るということは考えられませんが、水や熱源が途絶えると不安になって避難所へ多くの市民が物資を求めて押し掛けることになります。このような風景を想像するとおそらく2回の給食で終わりということになりかねません。
しかし、よく考えれば、各家庭には「米」はあるはずです。水もある程度はあります。なければ、ジュース類が手に入るはずです。そうであれば「災害用炊飯袋」さえ準備していれば、まきを燃やせばお湯が沸きご飯を確保することが出来ます。こんなことを展示し啓発をしました。実際に炊いたご飯を試食できるようにしました。
もっと欠落しているのは、市職員の備蓄食がないのです。介護施設、保育園、幼稚園、各学校等では、利用者、児童生徒の食料などの備蓄は少しずつですが始まっています。
彼らを保護する先生方や介護スタッフの食事はほとんどないのです。これでは「守る役目」を担っている人々が倒れる危険性があります。だからと言って児童や生徒の食事を食べることはできません。しかも、ゆっくり食事をする時間などはないはずです。
私たちは「災害行動食(初動期災害食)」という提案をさせていただいています。動きながらもポケットなどに入れておいて適時食べられるものです。会場にいくつかの品物を並べ試食が出来るようにしました。
初日の14日には、寒い中約100名の方においでいただきました。
ありがとうございました。(明日に続きます。)
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