5月23日。
有明のビックサイトで行われています「自治体総合フェア―」で昨年に引き続いて、「25年度 座間市いっせい防災行動訓練(シェイクアウト プラス1 訓練)」の報告をさせていただきました。訓練の成果などについての詳細は、座間市のHPや、ざま災害ボランティアネットワーク(ZSVN)のHPで報告済みですので割愛させていただきます。
座間市が2年間にわたってこの報告会に指名を受けた理由は、防災訓練を行政と市民団体が「協働事業」として取り組み、著しい成果を上げているということと伺っています。
少々ややこしい説明をさせていただきます。私は、「公益社団法人SL災害ボランティアネットワーク」の活動に係らせていただいております。この親団体が「災害救援ボランティア推進委員会」という団体です。この団体が、日本における「シェイクアウト訓練」の提唱と推進を行っている団体の事務局を担当しています。
その関係から、シェイクアウト訓練が日本で最初に導入されたときからの活動を間近に見ながら及ばずながら神奈川県初めての訓練の実施を座間市提案させていただきました。
私が、ZSVNの活動を通じてずっと感じていたことは、「防災訓練」は「公」とか「民間」という区分はないのではないかということでした。3年前の東日本大震災の現場では、初動の3日間は「公」の力がなければどうにも対応はできませんでした。しかし、その後は公とか民、さらには国内、国外という関係を乗り越えて被災地への支援が行われていました。
と、いうことは平時からの訓練でも行政がとか民間、市民という関係を作らずに「一緒に力を合わせて」やろうよということはできないかということでした。
平時のつながりがきちんとできていれば、初動対応や復旧対応が円滑に行われるのだはないかと考えたのです。その思いを実現できる場として座間市で「行政と民間団体」とが協働で推進したらどうでしょうかと提案させていただいたところ市長の英断で実現できたのです。
その結果、24年度は、3万2千人が、25年度は4万3千人の行政機関、市民、企業、学校をはじめとする教育関係機関、事業者等が参加登録してくださいました。
本フォーラムの主催者団体はこの「市民協働型」で取り組んでいる姿と、そこから生み出された成果物を評価してくださっているものと思います。災害の対応というものはまさしく究極の「協働活動」であることは20年前の阪神淡路震災いj校の災害後の活動を見れば誰もが理解してくださると思います。
しかし、多くの行政機関は、防災訓練は行政の専管事項であるという意識を捨てられないのではないでしょうか? それでいて、参加者数を意識して、自治会や町内会へ割り当て動員をかけて実績を残そうとしているような感じがしてなりません。
私は、シェイクアウト訓練は、「自助」⇒「共助」⇒「公助」の中の最初の「いのち」に係る「自助訓練」だと考えます。したがって、強制して行うものではないと思います。生命観というものは人それぞれが持ち合わせているものです。その方の生命観というものを尊重することも大事です。(死亡されてしまいますとあとの作業は大変ですが)・・・そのような思いを抱いて26年度も事業に取り組んでゆくことを報告させていただきました。発表の途中、PCとデーターの相性が悪く動画がうまく出ませんでしたが、あわてずに落ち着いてできたと思っています。
座間市の他、神奈川県の60万人参加の成果報告も行われました。現在のところ全国一位です。26年度は、100万人を目指すそうです。同じ県内市としても連携・協力したいと思います。
茨城県の水戸市の取り組みの報告もありました。実にうらやましく聞かせていただきました。訓練のスイッチを通常の商用放送を使って開始したという取り組みでした。
残念ながら、座間市にはコミュニティーFM局がありません。また、市の機能環境の事情で電波の条件が厳しいようです。防災行政無線が聞こえないという話が訓練実施後のアンケートに出てきています。今後の課題として座間市も研究中のようです。良案が出てくることを期待しています。今年度も約1年をかけて「災害の学び」、「イベント」のロードマップを提示して取り組んでゆきます。よろしくご協力をお願いします。
会場には、行政機関の方々のほか、共に災害ボランティア活動に取り組んでいる仲間の方が来てくださいました。ありがとうございました。どうか皆さんのお住まいの行政を動かして「協働事業」としてシェイクアウト訓練を広めていただければと思っています。
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