高津区社協「チャレボラ2014」を支援させていただきました。

支援するSLメンバー
支援するSLメンバー

 8月1日です。「早っ!」というのが正直な気持ちです。

この月の11日で震災から3年5か月です。

2011年の手帳を見ると毎月のように岩手県に通っていました。そのような合間を縫うようにして「被災地の体験を地元神奈川に活かす」という取り組みを行っていました。

 

 その一つが、今日行われた「川崎チャレボラ2014《災害編》」です。

この取り組みに至るまでのいきさつは後段に書かせていただきました。

 

 公社SL災害ボランティアネットワークかながわの呼びかけに応じて約16名のSLが集まりました。

このSLの指導の下で小学生高学年から中学生まで約25名の参加者に対して、災害から身を守ろためにというテーマで活動に取り組みました。会場は、川崎市立中央特別支援学校です。

 

 ここ数日、連続して高温注意報や光化学スモック注意報などが出ていましたので、社協さんは細心の注意を払って対策を講じての活動になりました。

プログラム自体は、ZSVNが開発した「食う、出す、飲む」をキーワードとした流れで行われましたが、今年は「出す」については雨天時課目としました。「食う」については、都合により「アルファー化米」の炊飯体験にしました。「飲む」は水運搬体験でした。

 

 消防署連携部分は例年通り、消火器体験、煙中避難体験、起震車体験が行われました。

その後、6つの班に分かれて交代しながらブルーシートを使った三角テント展開訓練、水運搬体験を行いました。暑い中の野外訓練でしたが、休憩をはさみながら元気に取り組んでくれました。

 

 災害食配食・給食訓練は、アルファー化米」の五目飯、液体味噌+割れせんべい+刻み海苔の味噌汁、スナック菓子の「じゃがりこ」を使ったポテサラで昼食を作りました。今回のメニューは、熱湯を使う作業が多かったので子供たちが直接かかわる部分が少なかったのですがそれでも、炊き上がったご飯を分ける作業なども子供たちに担当してもらいました。

 

 昼食は、冷房の効いた食堂を使って行いました。生徒以上にインストラクター役のSLの人が大喜びでした。休憩後、受講者は体育館に入り、日赤奉仕団のスタッフの指導で応急手当(三角巾)や毛布を使った応急搬送体験を行いました。

 

 その後、食堂に戻り 学習の総括として「地震災害から身を守る」というテーマで災害とはどのようなものなのか、突然スクリーンに現れた「緊急地震速報」を見てとっさに安全行動がとることが出来るかという・・・・シェイクアウト訓練を行いました・・・見事に対応できました。

さらに、自宅での生活の中で地震に対してどのような備えが必要なのかについて話しました。驚いたことは受講者の約半数がマンション暮らしでした。質問すると水の備え、トイレ対策、家具の固定などはあまり関心がないようでした。課題は、この子供たちの親世代にどれだけの災害対応意識を持たすことが出来るかということが地域の災害対策の成否を握る鍵のように思えました。

 

 子どもたちは、20分間話を聞くのが限界です。

今回のプログラムでは新しい試みとして「なまずの学校」を行いました。

このゲームは、紙芝居とカードゲームを結び合わせて、解答に対して得点を「ナマーズ紙幣」を受け取ることができるというものです。紙芝居は全テーブルで行うことは無理だと考えましたので、プロジェクターで映し出して代表インストラクターが、問題を読み各テーブルについたファシリテーターがアドバイスを与えながら進行させました。生徒はとても熱心に取り組んでいました。

これは、今後の研修や講座に使えると思いました。

 

 最後に、災害はいつ来てもおかしくない状況であること、君たちは必ず「大地震」の災害の中に巻き込まれてしまう可能性が大きいことを明確に伝えました。それを知ったうえで、先ず、緊急地震速報を信じてシェイクアウト行動をとって自分の「いのち」を守り生き残ることの必要性を話しました。生きのこった後、今日学んだことを生かして人を助け「役に立てる」人になってほしいことを託して講座をおわりました。

 

 SLの皆さん。初めて顔を合わせる方もおりましたが、今日のプログラムを参考に、皆様方の欠道について考えていただきたいと思います。組織を作るのではなく「活動者のつながり」を作ってください。

暑い中、お疲れ様でした。

 

 このプログラムは、昨年までは、川崎市高津区社協の依頼により「ざま災害ボランティアネットワーク(ZSVN)」が担当させていただいておりました。

ところが、ZSVNの活動のすそ野が広がり、市外の支援活動は困難になるということで高津社協様へ、今年度からは本来の活動団体であるはずの「川崎災害ボランティアネットワーク会議」へ戻していただくようにお願いしました。調整したようですが、残念ながら川崎災害ボランティアネットワークは受けることが出来ないということになったようです。

社協さんは、困ったということで伝手を頼って、SL災害ボランティアネットワークかながわへ企画の依頼をしました。このルートを経てこのプログラムを開発したZSVNへSLのメンバーとして参加してもらえないかということで元のさやに戻されてしまったような気持ちです。

 

いずれにしても、川崎市に居住するSLの方々が中心となって活動する場所が出来たような気がします。どうかこれをきっかけに輪を広げていただきたいと思います。