6月16日 相武台保育園、17日は、ひばりが丘保育園の避難訓練外部評価と保育スタッフに対する防災研修を行いました。梅雨のこの時期の事業で天候が心配されましたが、何とか雨もなく(ひばりが丘は小雨が)行うことができました。
相武台保育園は、施設も新しくまた、開園に当たって過去の事例を関係者が話し合って0,1、2歳児の保育室を1階に設置したそうです。これは、防犯の対策がしっかりしているならば災害対応には有効ではないかと感じました。
避難訓練は、地震が発生。その場で保育士さんの号令でシェイクアウト行動をとったあと揺れが収まった段階で、余震に備えて「防災ずきん」を着用してその場で待機をしました。そのうち、1階の調理室付近から出火ということで放送によって「避難指示」が行われました。保育士さんの誘導によって2階からスロープを使って園庭へ避難してきました。スロープの使い方、安全確保の方法も上手にできていました。
下で待機していた保育士さんが、園の一番隅の一時集合場所で点呼をとっていました。なかなか見事な訓練でした。最近の、近隣対策の一環として訓練前にはご近所に対しても「これから訓練を始めます」という予告放送を流していました。
園児は、園庭に置かれた「すのこ」の上にクラス別に分かれてZSVNのメンバーの準備する「ブルーシート三角テントの組み立てを興味深くみていました。とてもお行儀がよく待っていてくれました。その後、クラスごとに三角テントの中に入って避難待機体験をしましたが楽しそうでした。。
先生が、「大きな地震が来て、怖い時には、こうやって園庭にテントを張ってみんなでお母さんやお父さんのお迎えを待つのだよ」というようなお話をしていました。子供たちは神妙な表情をして聞いていました。
17日は、ひばりが丘保育園の訓練でした。ひばりが丘地区は、座間市でも比較的早い時期に開発された関係から、都市計画が追いつかないままに住宅が建った経緯がある地域の関係上、道路が狭隘で住宅が密集している場所に建っています。唯一、園の前の道路が拡張計画がとん挫してしまったのか異様に広い道路があることが安心感を与えてくれます。園の建物は、平屋建てで規模もさほど大きくないこじんまりした施設なので安心感はありました。
訓練は、園長、副園長の作られたシナリオをもとに進行しました。10時5分地震が発生。保育士さんが室内のテーブルや棚を倒したり、配列を大きく動かして地震が来た状態を再現して、別のクラスでは床一面にペットボトルのキャップを撒いて散らかした中でシェイクアウト行動をとらせていました。
揺れが収まったので、それぞれのクラスごとに人員を確認しながら避難場所へ集まり、全体点呼が行われました。
すると園児の数が不足していました。調査の結果、一クラスだけが、避難口のドアが開かなくて出てこれなくなっていました。
先生方が集まって外からドアを開けて救出避難が行われました。再度点呼しましたら先生が1名いないことがわかりました。先生方が手分けをして声掛けしながら1階の奥で倒れている先生を発見。足にけがをしているようなので肩を貸して外へ救出しました。これで全員が無事に避難ができました。
とてもよくできたシナリオで、地震災害が起きるとこのようなことが起こるということを子供の心の中に入ったと思います。
その後、三角テント体験をしました。小雨が降り出したので園児は1階の園庭前の石の壇の上に座って見学をしていました。
午前中の訓練は終わり、両園ともに、13時15分から14時、14時5分から14時50分それぞれ2班に分かれて、災害についてのスタッフ対象の研修を行いました。
私の話はいつも同じです。何よりも「生き残らなければ何も始まらない」ということを理解して、緊急地震速報が鳴ったら防御姿勢(シェイクアウト)を行い、次の行動に入ることができるようにしてほしいということを話しました。そして、行動のキーワードは「備え・生きる・かかわる」という行動ができるようになってほしい。。。常日頃から災害の時のイメージ園での仕事に中で、個人の家庭内で安全行動が確実にできる環境を整備してほしいということを話しました。
次に来るとされている「都心南部直下地震」では座間市でも震度6強の想定域があります。その中で、家庭をそして園を場合によっては園児の「いのち」を守らなければならないことをお話させていただきました。
とても真剣にメモを取りながら聞いてくれました。災害を自分のこととして考えるためには「食う」「出す」「飲む」+情報の確保(電力)が大切なことを話して終わりました。これで、3つの園が終わりました。あと6園です。
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