大和社協VC運営スタッフ講座の支援が終わりました。

10月8日にスタートしました、大和市社会福祉協会主催の平成28年度「災害救援ボランティアセンター運営スタッフ養成講座」は、11月27日の第3回の講座を以て終了しました。

受講生の皆さんご苦労様でした。

この事業は、公社SL災害ボランティアネットワークの受託事業として受けさせていただき、隣接するネットワークということで、私どもざま災害ボランティアネットワークのメンバーが講座の運営を担当させていただいてきました。今年度で3年目、私たちは初回からかかわってきました。3年間の取り組みを拝見して在り方が大きく変わりました。担当者がその気になれば変わるということなのです。大和社協さんの担当部署は社協ボランティアセンターです。わずか7名のスタッフで南北に細長い市内の広域にわたる仕事をこなしながらの事業です。

当初の担当者であるEさんが座間社協の取り組みを知って、大和社協でも取り組まないと万一の特に大変なことになるということで事業に取り組み始めました。

その後、Eさんは他部署へ移動になりましたが後任のS氏はその思いを受け止めてさらに、行政へ働きかけを強めてついに講座に大和市の担当者が見学参加、そして訓練参加をするに至りました。

第1期の修了者が運営スタッフチームを作り世話人を選んで自主訓練などにも取り組んできたようです。

そして、今年度で3期目の事業に進みました。

今回の受講者は、社協職員を合わせて約40名でした。私たちは、今期の講座の1回、3回のパートを担当させていただきました。

今日は、座学を経ていよいよ災害救援ボランティアセンターの開設と運営(作業)疑似体験をしました。2回の座学で学んだ災害救援ボランティアセンターという受講生にとっては何だか得体の知れないものが姿を現すわけです。

TVなどで被災地の災害救援ボランティアセンターの光景は見ていても実際に自分たちがそのような疑似体験をするなんて考えたこともなかったと思います。

わたしは、訓練冒頭の1時間を使って、災害救援ボランティアセンターって何…ということを話させていただきました。しかし、これは百聞は一見に如かずの言葉通り「やってみればわかる」ものなのです。

災害後、生きて、生き延びて、自分の家族、そして周囲の方々の安全を確保したのちに、災害救援ボランティアセンターに参集することから始まります。市内の被災者から発せられる「助けて情報」を災害救援ボランティアセンターが収集し、整理して市内で「助けてあげたい」と思っている市民の方へつないでゆくのが災害救援ボランティアセンターの役割なのです。

 

多くの被災地の報道を見ていると、発災直後から支援者が入ってくるように見えますが、決してそのような甘いものではないことを知らなければなりません。

まずは、地元で初動の対応をしなければならないのです。想定されている、首都直下地震が起きれば、大和市だって座間市だって被災地になるのです。だからといって、市民全体が被害を受けるとは限りません。被災しなかった人、被災したけれどもそれほど大きな被害を受けないで済んだ方もいるのです。この人たちが「お互いさま支援活動」を始めなければ復旧はできないと考えます。

その時のための、情報、派遣元のセンターが災害救援ボランティアセンターなのです。

 

この基本的なことを理解していただいた上で疑似体験を始めました。

受講生は、2班に分かれて、活動ボランティア役(支援者)とセンタースタッフ役とに分かれて講座の座学で学んだセンターの役割を「作業手順」として体験をしました。

 

市民の多くの方は、災害直後の「困った状態」を何とかしてくれと行政(大和市役所)へ問い合わせをするのだと思います。しかし、行政機関も被災者なのです。職員だって被災者になる可能性は一般市民と同じなのです。そのようなときに行政に連絡を取っても残念ながら個々の市民へのサービスをすることはなかなかできないというのが過去の災害からも見えてきています。

 

その時に備えて準備しようとする活動が、この講座の目的なのです。

今回、受講された方がこの活動に賛同をされて、社協ボランティアに登録していただければこの講座を開催した意義があると考えます。

神奈川県は、各市区町村に社会福祉協議会が主体となる「災害救援ボランティアセンター」を運営する団体があります。どうか、受講された方が、この講座の意義を理解されて積極的に参加・活動されることを願っています。

 

この種の組織は、平時には見えない存在です。しかし、市民の方々へ存在を知っていただくことが大事なのです。機会あるごとにPRをするとともに訓練や、スタッフ同志で勉強会などを行って対応力の維持・向上に取り組ま中ればならないと思います。

 

という、私たち座間市も同じ仲間として大和市災害救援ボランティアセンターに負けないように、また何かの時には相互が協働できる関係を構築しなければならないと思いを新たにしました。

講座を企画・運営された大和座社会福祉協議会のスタッフの方そして受講された皆様ご苦労様でした。