2018年度の座間市総合防災訓練がひばりが丘小学校で開催されました。
今年は、1923年9月1日の関東大震災から95年が過ぎた日です。座間市もずっと8月に開催していましたが今年は9月1日の震災記念日の開催となりました。
新庁舎が出来上がって半年が経過して、消防隊員の皆様も新しい庁舎になじんで勤務が行われているようです。
今年も、想定は9月1日午前8時、都心南部直下地震M7.3 座間市における最大震度は6強ということでスタートしました。8時の全市に響き渡ったサイレンで「シェイクアウト安全行動」が行われました。
一方、災害救援ボランティアセンターの訓練会場のサニープレイスでは、地震発災3日後の朝8時30分に参集し点呼を取った後、「災害救援ボランティアセンターの開設」が指示されたということで開設・運営訓練が始まりました。
職員+災害ボランティアのメンバーが協力して災害救援ボランティアセンターのレイアウトつくりに取り掛かりました。今年度から新しいマニュアルによって運営されることにな
り、やや戸惑う人たちや、災害ボランティアへ新しく加入した人はベテラン会員の指導の下に一つ一つの作業の意味などの説明を受けながら進められました。
今年は、設営は、ざま災害ボランティアネットワークが主力となって活動し、社協職員は、広報活動やニーズ調査(助けて情報の収集)の活動を主として行うことになりました。
約1時間後、レイアウトも出来上がりそれぞれの場所に付き最後の点検が行われ、ボランティアの受入れが始まりました。
今年から、受付に進む前に「総合案内」の担当者を配置して、受付のテーブルに進む前にお越しになったボランティアの方々の質問や保険加入状況の確認、活動にふさわしい装備をしているかなどの確認をして受付作業が進んでさて、待機室に入ったら「その格好では・・・ちょっと」というようなことがないように工夫をしました。
災害救援の活動ボランティアは気持ちが熱い人が多いのです。いてもたっても何かしなければという思いだけで動かれる方が見受けられます。しかし、ボランティア活動で一番大切なことは、「無事について、無事に作業をして、無事に自宅へ戻る」ということなのです。
座間市の災害救援ボランティアセンターはこのことを一番大事にして開設・運営に取り組むことにしています。
準備が終わり、センター長の指示で活動ボランティアの受付けが始まりました。
活動ボランティア役には、ボラ連やそのほか個人参加、地域防災推進員の方も参加してくれました。ニーズ班では、被災者の方々からの助けて情報(ニーズ)の整理が済んで「助けて情報」がボードに表示されました。
活動ボランティアさんたちは、各人が持っている付箋を「求人票」に貼ることになります。その時、単に近いからとか、楽そうだからという判断ではなく、自分の持っているスキルが行かされるか、体力的に無理はないか、本当に役に立てると(自分自身が)思うかというような判断で選んでいただけるとボランティア活動も楽しくなるのです。
やがて定員の付箋が貼り付けられるとマッチングの係の人から名前が呼ばれます。ボランティア活動はチームで活動します。仲間同士で固まれる場合もありますが、他から来られた方と一緒になることもあります。マッチング係の仕事は、単に仕事場へ送り込む「口入屋」のようなことではなく、チームの編成をしてメンバーを観察して、作業内容にふさわしくない人がいれば仕事の内容を詳しく伝えて他の仕事へ振り替えることもしなければなりません。
このようにして、短い時間ですがチーム作りをしたのちに作業説明、リーダーの選出をします。土地勘があればよいのですが座間市のことを知らない方の場合には、大地図で現在位置と作業場所との関係を示して、付近の地図との関係を説明します。そして、確認がとれましたら出発することになります。その際、必要な機材などは機材係から貸し出しを受けることになります。
このようにして、「助けて情報」と「助けたい人」を結び付けることになります。この際、活動者の腕には、災害救援ボランティアセンター発行の活動証明票が貼られています。被災地には、様々な人が入ってきます。救出作業のレスキューの人たち、道路の啓開にあたる自衛隊員、警備に当たる警察官などは服装で判別できますが地元の人と、他の地域から入ってくる人との区分は困難です。そこで外部から作業に入っているボランティアにはこのような識別が必要になるわけです。
一方、ひばりが丘小学校の校庭では、消防、救急をはじめ自衛隊、警察車両、DMAT、救助犬、応急救護所やそれぞれ災害時に、座間市をサポートする関係者のテントや展示が行われています。
今年は、消防本部が新しい体験機材を導入しました。それは、従来の水消火器操作訓練は標的を回せばOKというものでした。しかし、これでは本物の炎の熱さは体感できませんのでどうしても操作に真剣になれない傾向がありました。
今年度は、実際の炎を体験できる中で、消火器の正しい操作の指導がコーナーで長い列を作って体験していたのが印象的でした。
もう一つ座間の訓練の名物は、災害傷病者役のメイクをするコーナーです。アメリカ陸軍の担当兵が本格的な機材を使って重傷者、中傷者、軽傷者、部位別にメイクをするのです。かなりリアルなコーナーでした。
プログラムも進み、市長以下市の幹部職員による、各コーナーの巡視が行われました。市長から、本格的な災害救援ボランティアセンターの取り組みについてお礼をいただくことができました。その後、JCOMの取材が入りYVでの撮影がありました。近日中に流れるのだと思います。そうしているうちに、自衛隊の野戦用の炊事用の機材で名物の「第4施設群のカレー」が出来上がり給食がなじまリました。
訓練会場は、最高潮を迎え、今年新設された消防のドローン部隊も展示飛行をしていました。ここで、私は、時間切れでトランシーバーから「災害救援ボランティアセンターへ戻れ」という連絡が入り訓練会場を後にしました。
災害救援ボランティアセンター訓練会場では、送り出したボランティア活動者の帰着後のケアー作業が行われていました。災害の現場では様々なものや人を目にしてしまいます。
活動者によってはその一つ一つの情景が胸に突き刺さるように感じる人も多いはずです。
その現実を出来るだけフォローやケアーすることによって薄める必要があります。この作業は、目に見える切創や擦過傷などとは違って、見えないことゆえに気が付かないままに帰路につき「もやもや感」を持って帰宅することは出来るだけ少なくして、今日の皆さんの活躍によって多くの被災者が立ち直る、元気な気持ちになりましたよ…ということで感謝の気持ちを示すのも災害救援ボランティアセンターの役割です。
最後に、気づいたことを付箋に3枚づつ書き出していただき今日の訓練を終えました。
本当にご苦労様でした。また、次は3月に訓練が予定されています。その時にもぜひ参加してください。
座間市のような小さな自治体の心配事は、活動ボランティアさんがあつまることができるかということいです。交通の要点になっている海老名市、大和市、町田市などは比較的ボランティアは集まりやすいと思われますが、座間市などはボランティアの確保についても日常の活動に中からネットワークを広げておく必要性もあると思います。
ざま災害ボランティアネットワークは座間市と連携して災害救援ボランティアの養成にもとりくんでいます。ぜひ、わが町を守るボランティアとして受講してみてください。
コメントをお書きください