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厚木社会福祉協議会 災害救援ボランティアセンター運営スタッフ養成講座をしました

 2月22日。厚木社協様からの依頼で公社SL災害ボランティアネットワークの受託事業である「厚木社協災害救援ボランティアセンター運営スタッフ養成講座」を行わせていただきました。

 

 これで、座間市、愛川町、清川村、大和市、厚木市と県央域の3市1町1村のVCの養成講座を展開することが出来ました。

 

 新型コロナウイルスの問題があって、社協さんも判断に迷ったようですが、市の指示は「不特定多数の集会」となっていたようで、今回の参加者については、住所、連絡先も把握しているという条件があるので「不特定多数」に該当しないだろうということで実施することになったようです。

 ざま災害ボランティアネットワークのSL会員7名とともに参加しました。受講者は約25名∔社協職員ということで午後からの実技では30名を超える方の参加がありました。さすが22万都市の貫禄だと関心をしました。

 

 事前の何回かの打ち合わせを経て、プログラムを作成しました。今年から3年間の計画で運営スタッフを養成をするという計画のもとで進めることにしました。

地元にもSL会員が何名かはいるのですが、なかなか活動が活性化できませんでした。それでも、Iさんは個人的には大変な状況にあるのですが、社協さんとはつながっていただいていたのでSLの存在は理解していただけたようです。

 

 今回は、初めてなので午前中は、「発災後の3:3:3」のワークショップ(WS)を行いました。非常に熱心に向かい合う姿が好ましく感じました。途中、時間が押してしまって時間切れになりそうでので巻いて切り上げようかと思いましたが、あまりにも熱心な熱気を感じてしまいましたので、主催者とも相談して午後にはみ出す了解をいただいて終えることが出来ました。

 

 災害対応というのはいかに想像力を持てるかということだと思います。日常生活の中で「地震」に出会った時、「地震だ、揺れている」で終わってしまうのか、もう一つ進んで、この地震が引き起こす後の「世界はどうなるのだろうか?」「その時に自分はどんな対応をするべきなのか」、または、「自分はどんな状態になってしまうのか?」というイメージが描けなければ、災害を自分のこととして受け止めたとは言えないと思います。

 

 私たちが取り組んでいる「3:3:3」というWSは、発災直後の行動から3分間、3時間、3日間(72時間)のタイムゾーンについて「自分はどうするのだろう」「どうなってしまうのだろう」ということを付箋に書き出して「どう行動したらよいのか」ということをグループでまとめてゆくものです。

その作業の中で自分なりのタイムテーブルを作ることで、災害時に目の前に起きる(た)事象への対応の判断を「緊急性」「重要性」という秤にかけて考えながら「命の時間」といわれる72時間を、自助・隣助・共助という段階で支えあいながら、生き抜きぬくプロセスを構築するものです。

 

 確かに、その通りには行かないと思いますが、そのような物差しや、スケジュールを持っているかいないかで行動や対応は変わってくると思います。

「行動できないのは、想像できないからである」という言葉があります。また、「行動できない人の心理」というアプローチで考えると、「しない、言わない、関わらない、そしてやらなければ安全だ」という心理が働くといわれています。

確かに、行動しなければ「失敗はしない」かもしれません。

しかし、災害という非日常的な場面で「行動しなければ」失敗します。その失敗は「死につながる」かもしれないほどの失敗なのです。

 

 そういう「想像ができない人」は災害にかかわってはだめだと思います。そのためにも「3:3:3」WSは有効だと考えて取り組んでいます。

そして、最後に、失敗しないためには・・・という今をどうやって過ごしてゆくのかを考えてWSを終えることにしています。

最後にお願いすることは「気づき」「考え」「行動する」 行動しなければ明日は今日の続きです。ということで終わります。

 

以前から、私は、「災害とは人に「災い」を及ぼす不都合な事象のすべてを言う」と言っています。ある意味不遜な言い方かもしれませんが、「被害者出るものは全て災害だ」ということです。防災という分野ではとかく狭義の災害について語られる傾向がありますが、私はもっと広く日常の子供の喧嘩から始まり戦争まで「被害者・被災者」が出た結果は「災害」だということを言い続けてきました。

 

今回の、新型コロナウイルスはすでに「パンデミックレベル」になっているいと思います。これは完全な災害だと思います。何が原因なのかは私には専門的な知識はありませんから語ることはできません。しかし、原則的な初動の手順にボタンの掛け違いがあったと思うのです。

このような悲劇がでないようにすることも、私たちの活動の分野だと思います。

 

 WSに引き続いて災害救援ボランティアセンターの目的、行動規範、VCスタッフのあるべき姿などについての概論的な話をさせていただきました。

その後、ちょっと会場が手狭でしたが、VCの疑似訓練を行いました。

受付➡記入➡登録➡待機➡マッチング➡送り出し説明➡活動機材受領➡活動へ出発➡活動終了➡帰着・フロー・・などの流れを2つの班に分けて体験をしてもらいました。

厚木社協はまだ、正式なフォーム類もそろっていませんでしたのでA4の白紙+付箋を使って行いました。

 

 受講者の方は、なんとなく流れは理解できたと思います。この後は、社協の担当者の方が座間のVC訓練に参加して実際の動きを学んでいきたいとおっしゃっていました。

一歩一歩歩んで行けばよいと思います。新年度は、ステップアップ講座、さらに今回のような入門編を実施したいというお話もありました。

 

 私たちざま災害ボランティアネットワークのメンバーの会員もお休みを返上して参加してくださいました。受講者をコントロールしていただきありがとうございました。その姿を見てうちの団体も力をつけてきたということを感じました。ご苦労様でした。