2013年に学校からお声掛けを頂き始まりました県立藤沢清流高校の「社会福祉基礎」の科目の2コマを頂いて 今年も「助ける人になる」というテーマで取り組ませてきました。
気が付くと10年目の授業です。
今年は、時間割の再編が行われて3年生のみの選択授業ということで5名の生徒さんを対象に授業を進めました。
受講される生徒さんは、12年前の2011年には5歳(未就学)だったわけです。
彼らに質問をしました。あの日のことを記憶していますか?
それは無理な話です。
TVの映像の記憶もないようです。
つまり、彼らにとっては東日本大震災は「歴史の一コマ」になってしまっているわけです。
受講生は、選択科目福祉科をチョイスしての受講です。先生から頂きたデーターでは、目指す進路は医学療法士や看護師などで「助ける人」になる夢を持って臨んでいるのですね。
素晴らしいです。私は、助ける側の人になるための日常の備えはどうですか?と質問をします。
今年の生徒さんは藤沢市在住の人が多いようでした。藤沢の地震津波の歴史そして、いま関心を持たれている「南海トラフ巨大地震(M9クラス)」が来た時の藤沢市の津波被害の想定を知っていますか?
11月5日「津波防災の日」「世界津波ディ」でしたが何か行動を起こしましたか?
残念ながら、興味、関心がないようでした。小町通り、鶴ケ丘八幡宮の参道である段葛は水没してしまうよと話すと「嘘ーっ」という感じの反応でした。
この事実は、基本的な防災教育が浸透していないという証なのかなとも感じました。
藤沢市は三浦半島の付け根に近い場所です。三浦半島には活断層群が複雑に広がっています。最近、その中の断層の30年周期予想のレベルが2桁になったとの情報を聞きました。
そのようなことを含めて、「もし、地震が起きたら藤沢市にはどのような被害が出ると思いますか」という課題を与えて付箋に書いてもらいました。結果は、津波・火災・建物の流失という付箋が作られました。
「助ける人」になるということの前提は?と質問してみると備えはおぼつかない感じでした。
緊急地震速報のテロップとチャイム音を流しました。素晴らしい反応を示してくれました。
3秒以内に机の下に身を隠して安全確保をしてくれました。
とにかく、助ける人の前提は「生き残らなければ何もできないこと」、その後に、安全に行動できるための備えをして欲しいことを伝えました。
その順番は、「出す(排泄)」できる環境を準備しておくこと。
次いで、人間がいのちを繋ぐには「水」が必要なこと
そして、「食べる」ということの必要性を話しました。
自分が、被災者になってしまったら「助ける人」になれないことを知って欲しいことを伝えました。
最後に、今日の授業を聞いてお終いということであれば何も役に立たないです。
何よりも「行動に移す」ことが「助ける側」の人になる近道であることを念を押して終わりました。
帰り道「富士山」がきれいでした。
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