公民館講座 「親と子が共に育つ教室」で防災の話を担当させていただきました。                                                                  

 公民館講座「親と子が共に育つ教室」は永年担当されていた方が退職し方向性がどうなるのか楽しみですが、「防災」という分野は何がどう変わろうと大切なことです。

 

世の中の様々な分野で変化が起きています。防災に対する考え方も変わらなければだめだと思い今年も新しい担当者また、共に活動されている他の地区センターの方々とも相談しながら進めました。

 

 今回の受講者は18名のようですが、お子さんを抱えての受講です(別室で保育付き)が、どうしても乳幼児の方ですので、全科目を受講することは無理なようです。今日も4名の方が欠席されていました。

 

 私たちは「頑張らない防災」「おうち避難のススメ」を啓発しています。

毎回書くので、ご覧になられている方は、「同じじゃん」と思われます。しかし、防災・減災という分野は、愚直に同じことを確実にルーチンとして取り組むしかないと信じています。

 

 確かに、今は、スマートフォンの普及で手軽にインターネットに接続できます。しかし、電気がなくなったら何も使えないのです。今日も質問をしました。「はい、今日この場所にスマホの予備バッテリーを持ってきている方は」・・・・教室は「シーン」となります。
私たちが現役のころは誰もが、電話番号は20ぐらいは記憶していたと思います。でも、今では私自身も自宅の番号も怪しくなっています。覚える必要がなくなったのですね。これで「災害」を乗り越えられるでしょうか?

 

 まず初めに、私たちは、「家族防災会議議事録」を配布します。「これだけは決めておいてね」というものです。

私自身はどこへ行くにもビニールの袋に入れて持っています。結局は「アナログ」の備えがベースなのです。

今日もそこを伝えました。

また、災害帰宅時の混乱を抑えるために、東京都、神奈川県の主な市は、勤務員はを「すぐに帰らない」「帰さない」という「抱え込み作戦」に取り組んでいます。共働き世帯が増えています。パートナーが会社のBCP要員に指定されていたらおそらく1週間程度は変えることができないと思います。今の社会は、災害で企業が単独で存在できないのです。これを「サプライチェーン」と呼んでいます。このチェーンが動かないということは、会社がなくなることにつながります。世の中が高度につながり合うということは、一つでも歯車が狂うとあなた方に「給料」が入ってこないということにもつながるのです。

 

 防災は、何かをそろえていればよいというステージを超えてしまっています。

つまり、従来の常識が壊れてきています。地震だ火を消せ…というのは関東大震災からの教訓です。水災害で長靴を履いて親子がロープにつながって避難するカットが今も残っている自治体の資料があります。これは危険です。

私たちは「6つの備え」を普及させています。講座に出て学んでください。

 

 今回もたとえとして、お子様の年齢に応じた「日ごろから災害時にいっとき集合場所」へ移動するときの持ち物を展示しました。決して、避難所へ行くためのものではないのです。

「おうち避難雄ススメ」を提唱している以上は、それぞれの家庭で最低でも72時間…今では5日、1週間分の備蓄を進めています。これは私たちが〇〇をしましょうね…というのではなく、このような講座を受講して「我が家はどうだろうか?」という発想につなげることを目標にしています。


 今日も質問がありました。「この備蓄品、装備をどこに置いておけば良いのですか?」大変良い質問だと思います。

でも、私には明確な答えを差し上げることは出来ないのです。ただ言えることは、備えが無駄にならない安全な場所です。

すなわち、お家を強くして、中味を動かないようにしておくことなのです。多少の壊れはあるかもしてません。

今年の、ShakeOutキックオフ講演会の訓練説明の時にお話をさせていただきました。地震の被害原因で言われているのは「動く」、「倒れる」,「飛ぶ」、「落ちる」、「割れる」といわれています。これが起きないように中味を固定することです。

 

 子供やご家族の引き取りについても同じですね。確かに災害時にお子様やご家族の無事の確認が一番だと思います。勤務先からすぐにでも学校、保育園、幼稚園、介護施設に駆けつけたくなります。でも、大きな地震で、お家の中の対策がされていなければ・・・否されていても被害はあると思います。そのようなときに、お子さん、ご家族を連れて戻ってきて…どこへ、どのように下ろせが良いのでしょうか?

考えてください。学校も子育施設、介護施設も「安全に預かることが仕事」なのです。であれば、先ずはうちの中の整理が最優先です。最近は、昔のようなご近所付き合いが少なくなってきました。「お手伝い」という風習も薄れてきました。その中で、仮に二人のお子さんを抱えてどうなるでしょう。そのようなこのについてもお話させていただきました。

 

 突然、緊急地震速報のチャイムを鳴らしました。さすが、座間市民です。見事な身を守る安全行動ができました。12年間続けてきた「ShakeOut訓練」の成果だと思います。このように、愚直に毎日の生活の中に、ごく普通に、自然に減災行動がしみ込んでいれば安心です。

 

 来年1月には座間市役所1階の市民サロンで、恒例の「防災カフェ」も行われます。確か15回目の取り組みだと思います。淹れたてのコーヒーなどのお茶を飲みながら、災害や、防災・減災について語らい、体験をすることができます。お子さんを連れて立ち寄ってください。

今日の最後にお話ししたように災害はめぐり合うまでは「大丈夫」なのです。来てみて大丈夫でなかったことがわかるのですね。

1月1日に地震が来たと言って驚いていました。しかし、46億年の歴史を持つ地球には「カレンダー」も「時計」もありません。

自然災害の多くは、地球の営みなのです。このことを忘れないでください。

受講で感じたことは行動化してください。お疲れさまでした。