8月22日 新装なったサニープレイス座間で2025年の「トライボランティア(災害を考える編)」を支援させていただきました。
2024年1月に起きた「令和6年能登半島地震」をはじめここ数年の間目に見えて、災害環境が厳しくなってきました。昨年は8月に「南海トラフ巨大地震注意」が発出され約2週間緊張をした生活が続きました。地球温暖化の影響で、昨年、今年と全国各地で異常高温状態が続いています。おそらく、この傾向は続き、さらに関連する影響が広がることが予想されます。
今回、このイベントに参加してくださった受講生は小学校4年生が中心でした。このイベントは、夏休み期間を使って、保育施設、老人福祉施設、障がい者施設で施設利用者との交流体験などを行い、福祉というものの実際を体験してもらうものです。座間社協はこの活動にプラスして、もし、災害が起きた時を想像して、その中で生き残り、生き延びて周囲で困っている人を助けることができる「人材」を育てようということで、「災害を考える」ということをテーマにしたワークショップなど体験してもらうことを続けています。
受講した子供たちにとっては、14年前の「東日本大震災」は歴史の一齣になっています。
座間市は、津波には縁がありません。しかし、都心南部直下地震が起きた時には、被害が出ることが想定されています。
また、神奈川県が想定する最大規模の「相模トラフ地震」が起きた時には103年前の「関東大震災」クラスの被害が想定されています。
以前は、小中学校の「総合の学習」の時間を使って「災害を考える」という授業が1年間を通して行われていました。私たちも学校で授業を担当させていただきましたが、最近では時間割の編成が窮屈になってしまい、なかなかその種の科目の時間が取れなくなってきました。そのようなことを受けて、社協では地道にこの課題を少しでも子供たちへ伝えてゆこうという取り組みをしてきました。
今年は、「災害食」体験、災害を考える(お話)、そして、助ける人になろうということを目的にした防災ゲーム「ナマズの学校」に挑戦しました。
《災害食体験》
災害時には、①排泄を考える、②最低量の飲料水を備蓄する、③災害食を作る技を身に付ける・・・という私たちの団体が取り組んできた手順で「防災知識」を「技に変える」という思いがあります。
今年は、「災害食を作る技」に挑戦してもらいました。
災害時には、食べ物がどうなるか? 今の社会情勢を考えるとどうなるのか確信を持って説明できない部分にも気づきました。
確かに、基礎自治体は何らかの考え方に沿って(基準はよくわかりませんが)備蓄をしています。でも、その多くは、避難所向けの食事ですが、おそらくどこの自治体も避難者の1日分から2日分がやっとだと思います。子供たちを含めて市民へ食事を提供できるのかということはあまり真剣に考えられていないようです。
都心南部直下地震が起きるとほぼ、物流は停止します。さらに、社会インフラの老朽化の中で、道路や、上下水道に被害が出れば一自治体の力ではどうにもならないことは多くの関係者が心配しています。
ここ数年、政府は「自助」の強化を訴えて、食糧や飲用水の1週間分の備蓄に取り組むようにと啓発をしていますが、東日本大震災を目のあたりにした世代以上には届いていますが、残念ながらそれ以降の世代の人は、「なくなればコンビに行けばいいじゃん」的な発想で日々を暮らしているように感じます。
私たちは、早くから、「災害用炊き出し袋」の普及に努めています。貴重な食材を無駄にしないように、130度の耐熱のポリプロピレン製の炊き出し用の袋を使った炊飯の取り組みをしています。限られた水を大切に、この炊き出し袋を活用してあたたかなご飯を手に入れることで当面の食事を確保できる体制を作ろうというものです。
我が国は、「米」の文化です。現在は米についての従来の取り組み方に疑問が呈されています。
米は主食として完全な備蓄効果を持つ主食です。この米を工夫すれば、救援物資が市場に回る1週間後ぐらいまではこの炊き出し袋の食事で「凌ぐ」ことができるのではないかと思います。
そこで、子供たちへ炊き出し袋の使い方を説明的に話すのではなく、自分の手で一連の作業を体験してもらう取り組みをしました。最近の子供だけではありません。ある世代以降の方々は物を「縛る」「結ぶ」「巻きつける」という指先の動作ができなくなってきています。これを体験学習によって学んでもらい、家庭体験用の袋を持ち帰って行って、家庭の中で復習ができる配慮をしました。
一生懸命に取り組む子供もいますが、どうしてもできない子供もいました。できないことがわかればこれを機会に「できるようになる」ことを願いました。
《災害について》
災害とは一体何なのか? 災害とは単に地震や水害だけではなく、私たちにとって日常生活を破壊する不都合なことのすべてであることを話しました。そして、その災害が私たちにとってどのような影響をもたらすのか。その時、私たちは何をどのようにしたらよいのかという初歩的…主に「自助の備え」について話をしました。
座間市は、全国の自治体の中でも特異と思われるような「シェイクアウト訓練」に13年間にわたって取り組んでいます。
パワーポイントを経由して緊急地震速報を流すと一瞬のうちに身を守る行動をとることができます。この慣習は座間市の自慢すべきレガシーだと思っています。つまり、この子供たちが「自らの行動力」で命を守ることができれば、人的被害が少なくなります。
このことは行政の負担軽減に直結します。さらに、復旧、復興作業も大きく進むことにもなります。
私たちが被災地に入って見聞きした話をしました。災害から身を守ることというのは自分自身の責任であること「自助」、そして命が助かったら、何が何でも生き残る努力をしなければならないこと、それには「お隣同士の関係の強化」(隣助)その先にある地域での助け合いの「共助」の大切さについて話させてもらいました。
《助ける人になろう》:なまずの学校ゲーム
なまずの学校という防災啓発ゲームだあります。
普段の生活の中で災害が起きた時に、生き残った火とは最大限、周囲の被災した方を助ける、関わることができるかを考えるゲームに取り組みました。このゲームは、阪神淡路大震災の後の研究の中から作られたゲームです。
ゲームの初めに配られたカードの中から、町の中でその「問題」を解決するための「正解」と思うカードを出し合って点数を競い合うものです。カードを出した人は、「なぜ、このカードを選んだのか」についてゲームのチームメイトに説明をしなければなりません。
カードゲームということで熱心に取り組んでくれました。やはり、深く向き合ってカードを選ぶ子供もいますが、カードの絵を見て安易に出す子供もいます。
災害のと時には、様々な出会いがあります。その時、近くにあるものを持ち寄って助ける、対応することは今後、災害発生リスクが高まる中で重要な課題だと思いました。
《災害食を食べる》
イベントの初めに、隊出し袋に入れたご飯が炊きあがりました。試食の時間です。
災害には、手を洗う水さえもないのです。そのような中で食事をするのです。炊き出したご飯は、あらかじめ用意したビニールの袋の中に取り出します。熱いです。注意しながら、ビニールの袋越しに中のご飯を軽くほぐします。そこに、「ふりかけ」をまんべんなく振りかけます。袋の中にはご飯とふりかけが塗されたものが出来上がります。
これを、ビニールの袋の上から軽く握って「おにぎり」を作るのです。こうすれば、手洗いが不十分であってもきれいな「おにぎり」が出来上がります。一回で食べきれなかったらそのまま袋に入れて保管して、おなかが減ったら食べればよいのです。
このようにすれば、高額な「アルファー米非常食」を備蓄しなくても大丈夫なのです。今日は、時間がなかったのでできませんでしたが、「パスタ」などもこの袋の中で茹でれば湯切りして、パスタ用のふりかけをかければおいしいスパゲティー料理(?)ができます。ホットケーキミックスを溶いて入れれば「蒸しケーキ」ができます。
さらに進化すれば「惣菜」「カレー」「シチュー」などもできます。こうして、災害時に家族や近隣の人と励ましあって温かい食事を作り、分け合いながら食べることで、被災のショックも軽減されます。
《まとめ》
災害はいつ来てもおかしくない状態になっています。あなたたちは、必ず近い将来に大きな災害に巻き込まれます。
そのことを忘れずに「いのちを守る行動を確実にとること」、普段からの家の中を被害を受けない対策を取っておくこと、安易に「災害だ➡避難所へ行こう」という考え方を変えて「おうち避難」ができるように準備しておくこと、多くの家庭のお父さん、お母さんは簡単に職場から帰宅することができなくなるということを忘れないでほしいということを伝えて終わりました。
果たして、届いたのか?心配ですがまだ手元には届いていませんがアンケートでは好評だったとの情報は来ています。
参加された受講生の子供たちが災害から生き延びて、座間市の将来を担ってくれることを願っています。

コメントをお書きください