1月10日 市役所は土曜開庁日でした。担当課をはじめ多くの市職員の皆さまにもご協力いただき、会場設営を進めることができました。
本事業は、座間市とざま災害ボランティアネットワークによる協働事業として開催しています。
設営を終え、1月13日(火)から16日(木)までの4日間、10時から16時まで、スタッフが交代で会場に入り「ぼうさいカフェ」を開店しました。
市役所の正面玄関を入ると、淹れたてのコーヒーの香りがロビーいっぱいに広がり、自然と足を止めてくださる方が多く見られました。
初日の13日には、海老名市のご協力により起震車が配置され地震揺れ体験、座間市消防本部のご協力による火災消火体験、煙避難体験ブースなども設置しました。しかし途中から強風に見舞われ、安全を考慮して起震車以外の屋外体験ブースは撤収する判断となりました。
また、建築士事務所協会座間支部の皆さまには、期間中交代でご参加いただき、終日、住宅の耐震化相談に対応していただきました。
その結果、4日間で約480名の方にご来場いただきました。
ご参加いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。
3連休明けの市役所は、マイナンバーカードの電子証明書更新手続きの開始も重なり、連日多くの来庁者でにぎわっていました。
今年は、阪神・淡路大震災から31年の節目の年でもあります。
マスコミ各社では、31年を経た神戸の街の姿や、復興後に暮らす人々の「現在」を検証する報道が多く見られました。
一方で、2年前の元日に発災した能登半島地震の被災地の現状、そして3月11日に15年を迎える東日本大震災の被災地の「今」も報じられています。
そのような社会状況の中で、展示を見ながら
「この国は、災害にどれだけ本気で向き合っているのか」
という視点で足を止めてくださる方が多かったように感じています。
来場者は、座間市内にお住まいの方だけでなく、相模原市、海老名市、大和市、横浜市、川崎市、藤沢市など、近隣各地からもお越しくださいました。
初日に神奈川新聞社の取材が入り、15日朝刊に記事が掲載されたことも、関心を高める一因になったのではないかと思います。
長年この活動に携わってきた私たちにとって、何よりうれしかったのは、コロナ以前に公民館や地区文化センターで実施していた「子育て防災」や協働講座の受講者の方々との再会でした。
当時の講座は、保育ボランティア付きで実施しており、ママたちは安心して受講できる環境でした。
そのママたちが、成長したお子さんを連れて来場してくださったのです。
「お久しぶりです。あの時の子どもが、こんなに大きくなりました」
「セミナーやワークショップで学んだこと、今もちゃんと続けています」
そう声をかけてくださる方が何人もおられ、思わず胸が熱くなりました。
一方で、コロナ以降、施設のセミナーが縮小され、施設長の異動などにより、防災講座が講座カテゴリーから外されてしまったことで、市民に寄り添う“地を這うような啓発活動”が難しくなっている現状もあります。
多くの自治体から、「行政が組織を整え、職員研修や訓練を強化しても、地域の防災力は思うように高まらない」
という報告が出ています。
私たちは、市民の身近な防災啓発団体が、行政では言いにくいことを、言葉を変えて伝える役割を担うことが重要だと考えています。
その意味で、座間市ではこのような活動が17年間継続しています。まさに「継続は力なり」です。
「ぼうさいカフェ」、そして1月23日午前11時に実施される「座間市いっせい防災行動訓練(シェイクアウト・プラスワン訓練)」は、市民の防災意識を途切れさせない原動力であると自負しています。
明治以降、地域を支えてきた自治会は、現在、大きな転換期を迎えています。
これは批判ではなく、全国的な流れです。昭和型の自治会運営には、限界が見え始めています。
当番制での参加を前提とした運営は、令和の時代にはなじまなくなっています。
私たちがコロナ禍の3年間を何とか乗り越えられたのは、ボランティア団体という柔軟な仕組みだったからこそです。
この考え方は、学校現場で進むPTA改革とも共通しています。
今回のぼうさいカフェでも、私たちは来場者の皆さんに伝えました。
発災直後の72時間は、避難所に頼らない暮らし方を日常に組み込むこと。
例えば、
・寝る前に、脱いだ順と逆に服をたたみ、枕元に置く
・家族一人ひとり、100円ショップのヘッドライトを枕元に
・履き古した運動靴をベッドの下に置く
こうした小さな行動が生活のルーチンになれば、
「防災をがんばる」必要はありません。
それが、「がんばらない防災」です。
避難所を必要とする方への支援は欠かせません。かし、避難所が本当に安全な場所として機能し始めるまでの72時間は、地域で支え合える体制づくりが重要だと、私たちはセミナー等で伝え続けています。
高齢化が進む地域において、数時間の防災体験や救出訓練だけで、本当に災害時に役立つ力が身につくのでしょうか。
私たちは、市民に必要な防災研修・訓練には、これまでとは異なる切り口や方法があるのではないかと考えています。
とりわけ懸念しているのは、被災地で行われがちな「みんなでやろう」「とにかく動こう」といった、いわば“お祭り型”の活動です。
災害の現場では、何よりもまず安全への配慮が最優先されなければなりません。
十分な準備や知識がないまま行動することは、支援どころか、二次災害を引き起こすリスクを高める可能性があります。
また、ボランティア保険について十分な説明がなされているのか、加入は徹底されているのかといった点にも、私たちは疑問を感じています。
被災地での負傷は、結果として行政の負担を増やすことにつながります。
さらに、善意から行った支援が、かえって被災者の方に心理的な負担や心の傷を与えてしまう可能性があることにも、目を向けなければなりません。
私たちは、実際に被災地で活動する中で、被災者の方々から伺った声や、支援活動を通じて得た数多くの学びを大切にしています。
それらを、市民講座や学校での防災教育を通じて、丁寧に伝える取り組みを続けています。
さらに、本当に災害救援活動を希望し、地域の中で「任期のないボランティア活動者」として継続的に関わる意思を持つ方を対象に、年2回、各回3日間の研修・訓練を、座間市との連携講座として実施しています。
なお、これらの研修は資格取得を目的としたものではありません。災害救援ボランティアに、資格と称されるものは不要です。
私たちが目指しているのは、知識や技術以上に、安全への理解、被災者への配慮、そして自らを律する姿勢を身につけた人材を地域に育てていくことだと考えます。
「ぼうさいカフェ」は17年間、「できるときに」「できることを」「できるだけ」という気持ちで、メンバー同士が支え合い、学び合いながら続いてきました。
時代はAIの進展期に入っています。
私たちも、無理のない範囲で新しい技術を取り入れながら活動を続けています。
座間市の地域防災計画には、
「生き残らなければ、何も始まらない」
という用語を掲げています。私の知る限り地域防災計画の文中にこのような表記がある自治体はありません。
この考えを提案したのも、私たちの団体でした。
どんなに美しい言葉が並んでも、災害を「わがこと」として捉えなければ、実効性は生まれません。
国や県は「自助➡共助➡公助」を掲げていますが、私たちは現場からの経験から
「自助60%・隣助20%」
という考え方でなければ、初動期は乗り切れないと伝えています。今回の「ぼうさいカフェ」もその指針で臨んでいます。
公助とは「公」を助けるものだと思います。座間市の機能が復旧しなければ罹災証明も交付されません。
罹災証明は復旧・復興のパスポートといわれるほど重要なものなのです。これがなければ被災者支援関連の制度につながれない現実も含め、理解できる方には研修を通じて丁寧に説明しています。
今年のぼうさいカフェは、新しいメンバーの力を発信する場にもなりました。
2026年度(令和8年度)も、ざま災害ボランティアネットワークは、市民に身近な減災ワークショップ、体験型訓練、生活再建支援セミナー、災害時避難行動要配慮者支援、マイ発電所プロジェクト、そして、座間市社会福祉協議会、座間青年会議所と連携する「災害救援ボランティアセンター訓練」などに取り組んでいきます。
また、教育関連機関からの依頼があれば「防災教育(体験型)」等も受けてゆくつもりです。
災害発災後に必要なのは、
生きること、生き延びること、支えること、支え合うこと。
72時間、行政に過度な負担をかけない対応を市民一人ひとりがつくり出す。
それが私たちの考える「市民防災」です。
「死なない」「けがをしない」「火事を出さない」
この3点を「防災の根っこ」として、これからも愚直に活動を続けていきます。
最後に、賛助会員の皆さまにも、お時間の許す中でご参加いただきました。
心より御礼申し上げます。
















































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